獣医さんの電子工作とパソコン研究室
 
 26-3.AC/DCアダプタの性能をチェック
〜 600mA以上のグループ 〜

 

 いままでジャンク箱の中のAC/DCアダプタを表示を信じて使っていました。しかし、実際に調べてみると、死にかかっているものや、動作がおかしいものもあることがわかりました。 簡易電子負荷装置を製作したので、手元に使用されずにいた20個のAC/DCアダプタをチェックしてみましたので、これをレポートします。
 
      ボリュームがあるので2ページに分かれています。
      ⇒ 1ページ目:500mA以下のグループ
      ⇒ 2ページ目(このページです):600m以上のグループ(小型スイッチングタイプ含む)
 
 ACアダプタ設計概念について、専門家の方よりご指導いただきました。 ⇒
 

600mA以上のグループ

11.CASIO AD-C61J
  6V 750mA
12.OMRON JAD-070800A
  7V 800mA
13.Panasonic KX-WZ
  10V 850mA
14.TOSHIBA ZFO124
  15V 1000mA
15.EVER GROW
  18V 1000mA
16.AIWA AC-D1201
  12V 1000mA
17.TERAYON
  10V 1200mA
18.Canon AD-150
  9.5V 1500mA
19.Docomo D002(SWReg.)
  5.4V 600mA
20.秋月GP05(SW Reg.)
  5V 1000mA

600mA以上のグループ 測定結果

       *1:定格電流を負荷としたときのリプル電圧(V)
       *2:表示電圧と無負荷時電圧の比率
       *3:表示負荷をかけた場合の実電圧と表示電圧の差
       No.19 No.20 は小型スイッチングタイプアダプタ

その結果わかったこと
 割合、みな同じような特性曲線を描いています。無負荷時の電圧が表示の2倍以上あるものが多く見受けられました。
 
 No.11 CASIO AD-C61Jはレギュレーターが入っているのか、負荷を変えても電圧の変動がほとんどありませんでした。優秀なアダプタです。重いのでスイッチングタイプではなさそうです。
 
 No.15 EVER GROWは18V/1Aの表示があるにもかかわらず、1Aの負荷時には14V程度しか電圧が出ていません。どうしたことでしょう?
 
 スイッチングタイプのものは負荷に対する電圧の変動は少ないです。
No.19 Docomoの充電器D002は負荷電流を増やしてゆくと、定格を過ぎたあたりで保護回路が働き出力が出なくなりました。
秋月のスイッチングタイプは1.1Aまで試験したのですが、壊れるともったいないので限界まで負荷をかけませんでした。たぶん保護回路が働くのだとは思います。
 
 まだまだ、家中にACアダプタが使用されている状態で存在しますが、後々、調べてみようとは思っています。これだけACアダプタが使われていると、待機電力も馬鹿にならないでしょうね。その辺も調べられればと思っています。
 
No.15 EVER GROW 18V/1A を分解してみた
 No.15 EVER GROWは18V/1Aの表示があるにもかかわらず、1Aの負荷時には14V程度しか電圧が出ていません。オシロでリプルの具合をみても、他のとは違う波形です。(右写真)オシロでの同期が取れません。
 
 この波形、コンデンサを替えても同じでした。トランスが発振?しているのでしょうか。わかる方、教えてください。
 中身はこんな感じです。基板も使っていません。
絶縁厚紙に部品を通して、裏側でリードを束ねてハンダ付けしてあるだけです。
さいごに
いままで、気になっていたAC/DCアダプタの性能ですが、今回、簡易電子負荷を製作したおかげでいろいろなことがわかりました。オシロで波形を見ることも必要ですね。

500mA以上のAC/DCアダプタの測定結果はこちらです。

Last up date 2004/11/01

 

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