獣医さんの電子工作とパソコン研究室 |
8.NEC ISDNルーター CMZ-RT-DS 修理の巻 |
友人の家で使っていたルーターが雷で駄目になったというのでもらってきた。電源を入れれば入るが、「カイセンショウガイ レイヤ1ダウン」というメッセージが出て使えない。電源は入るわけで、心臓部は生きていそうだったので、どうにかならないものかと探索を始めた・・・。 まずはISDNのお勉強、NTT東日本のホームページに技術資料が出ているのを見つけたのだが、難しくてよく解らない。どうやら、「レイヤ1」というものが、信号の入り口付近であることが理解できた。 というわけで、中身を見るが、特に焼けているような部品もない。今まで、いくつかのTAを修理(直ったのはごくわずか)したが、NECのTAでは、DSUの部分についているチップ抵抗(抵抗なのかどうかは不明)が駄目になっているだけのものがあったので、DSU周りを調べたが、大丈夫そうだった。 次にS/T端子周りをテスタであたるが、そこから最初のICまでの経路は特段異常がなさそうであった。 |
そこで、実際に回線に接続してオシロスコープでどこまで信号が届いているのかを見る。 (左写真) とりあえず、家の中にはS/Tのバス配線がしてあるので、S/T端子からの信号でテスト。 どうやら、AM79C30AJCというICが最初にある。インターネットでこのICを調べると、どうやらAMDのISDN回線インターフェースであることが判明、英語の資料だがじっくり目を通す。他に、入り口に関係しているICが見当たらないのでこのICかDSUが原因で「レイヤ1ダウン」のメッセージの原因かな? と思うようになってきた |
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確か、友人の家でもDSUは切り離して使っていたことから、このAM79C30AというIC(左写真・円の中)がくせものと断定、ちょうどNECのAterm IT55という古いTAのジャンク物があったので、同じICを使っているので、そちらから外して試してみることに・・・。 しかし、この手の面実装のICって、外すの大変なんですよね。 |
面実装でも、左の写真のようにピンが内側に曲げてあるICを取り外すのは、本当に大変です。 以前は、写真右のような治具を作り、大きな半田ごてにネジ止めして外したりしたんだけど、今回のICはピン数が多いので、治具を作るのも面倒くさいし・・・。 |
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ICの足を切断して外したら、パターンに残っている足の残骸を、小容量の半田ごてで外し、吸い取り線を使ってパターンをきれいにするだけ。 Good!です。 |
お次は、外したICをルーター側にハンダ付け。 |
年には念を入れてハンダ接着面を観察、いよいよ火入れです。感動の一瞬! S/Tラインをつないで、電話機をアナログポートにつないで、そして電源ON! ななーんと、電話が使えるようになったではありませんか! すごい! 自分でも感激です。 |
というわけで、NEC CMZ-RT-DS ルーターは生き返ったのでした。 NECのTAもルーターも、古い型のものでもほとんど同じ石をつかっているので、電源が入るけど、「カイセンショウガイ レイヤ1ダウン」 というメッセージが出て動かない機器には、お試しあれ! |
Last up date 2002/11/20 | |